外国語を自由にあやつることを妨害する最大の要因である「不慣れ」が、このステップから消えはじめる。ある企業の語学研修の例だ。英語のまったく苦手な人がいた。文法はおろか、ごく基本的な発音さえおぼつかず、週末ごとのテストで成績はいつもどん底レベルをうろうろしていた。それでも彼は、討論時間に積極的に発言しようと努め、ついに、もっとも大きな成長を遂げた生徒として、終了式でスピーチをする代表者に選ばれた。だれもが、彼が英語の原稿を棒読みするだろうと思っていたが、彼は原稿なしの即興で見事なスピーチをしたのである。彼の話では、毎日、学んだ内容をその日のうちにテープで聞き直していただけだったが、ある日突然、「自然に口が開いて、英語を話しはじめる」ようになったという。これなども、なんべんも聞き直すうちに英語への不慣れが消え、英語が習慣化していくことの一例といえよう。