グーグルの検索が大きなシェアを占め、かねてからグーグルへの懸念が強かったヨーロツパでも、この和解に対して強い反発が起こった。グーグルのブック検索に対するフランスの警戒感はとくに強かった。フランスの前・国立図書館長ジャンーノエルこンヤンヌネーが書いた『Googleとの闘い』(岩波書店)という本からは、ヨーロッパがグーグルに対して抱いた危機感がはっきりと見てとれる。○四年コー月一四日、グーグルが英米の大図書館の本一五〇〇万冊をデジタル化してブック検索の対象にすると知ってジャンヌネーは強い衝撃を受けた。蓄積された知識がすべての人びとの役に立つというかつて夢見られたことがついに実現すると、興奮すると同時に不安にもかられた。検索結果はすべて一挙に表示できない以上、順番をつけなければならない。こうしたブック検索によって本の市場を支配しているアメリカの出版社の本が優位に立ち、文化的支配力がいよいよ強まるのではないか。ジャンヌネーはそう感じたという。翌年一月二四日、ジャンヌネーはルーモンド紙に、「グーグルがヨーロッパに挑むとき」と題した記事を寄稿し、フランス語文化を守るために行動を起こすべきだと呼びかけた。
[参考サイト]
デジタルカタログについて